2026-02-07

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近況

ダブリンに引っ越してきて8ヶ月、あっという間に過ぎたものの、海外で働いて、海外で暮らすという初めての経験はとても新鮮なこともあり、体感2年くらい経過したように感じる。まだまだ電話をかけるだけでめちゃくちゃ緊張をするし、母国語ではない環境にいると、唯生きているだけでも日本語のときには無意識でできていたことができなかったりする。こういうことの積み重ねが、特に何かをしたわけではないのだけれども色々イベントをこなした感覚につながるのだと思う。 そういう意味では急に幼児に戻って生活の難易度が上がったような感覚で面白くもある。

最近はずっと天気が悪く、毎日嵐のようで、日照時間の長い夏が早くも待ち遠しい。もともとダブリンの気候は厳しいということは知っていたので、耐えられないほどかというと意外にそれほどでもない。 毎日とりあえずビタミンDを飲んでいるが効いているのかはわからない。

確定申告

日本とアイルランド両国での確定申告が必要なので結構面倒くさい。初年度は会社が税理士の補助を出してくれるためかなり楽にはなるのだけれど、それでも書くことが多く、来年以降が億劫である。 アイルランドの税制は、税金がとても高いという点はあるものの、日本の税制よりはシンプルなように感じる。日本の税制は細かいルールや課税税率がアイルランドに比べると多いなという印象。 日本は 3月、アイルランドは 10月? くらいが締切なので、アイルランドの方はもう少し時間をかけて処理していこうかなと考えている。

仕事

昨年の評価が出て、社会人になってから初めて上位評価をもらうことができた。今まで平均評価しかもらったことがなかったので、とても嬉しかった。 まだまだ英語はそこまでで、業務量で補っている側面はあるので、もっと色んな人とディスカッションできるようになりたい。 上に行けば行くほど、色んな人と関わることが求められるようには見えるので、今のままだとコミュニケーションはどこかでボトルネックになるだろうなぁという感覚はある。 それでも、自分より上にいる人達はみんな多国籍で、(インド系を除けば)英語が母国語の人のほうが少ないのではないかという気はするので、まだまだ精進せねば。

Pension (年金) と SARP

Pension が投資として結構良いという話を聞いたので、自分も調べて Max の金額を入れることにした。

アイルランドでは年齢ごとに Pension contribution rate の上限があり、Pension に入れた分は tax relief がもらえる。 アイルランドの income tax は 40K EUR 以下が 20% それより稼ぐと 40% かかり、 そこに USC, PRSI (社会保障的なやつ) が 12% くらい乗ってくるので、52% くらいが最大税率となり、手取り 48% というのがデフォルト。

自分の場合は 40% の income tax 適用なので、Pension に入れれば入れるほど 40% 分税金が返ってくる、ということになる。 感覚的には 0.6 cent で 1 EUC の貯金ができる制度、という感じ。

そもそもの income tax が高すぎるのが問題ではあるのだけれど、税金上の優遇がかなり大きいので 30代の満額 (給与の 20%) を Pension に入れることにした。 なお、tax relief は 115K EUR の給与分までしか適用されないので、それ以上の分は普通に 40% income tax で持っていかれる。

自分の場合は社内移動で Transfer としてアイルランドで勤務しているので SARP (Special Assignee Reief Program) の対象になっており、 100K EUR より超えた分の給与は 30% tax relief がもらえる。(5年のみ、Assignee なので多分赴任 Assignment の用途で作られた優遇かと思われる) SARP の tax relief に利用される所得は Pension contribution を除くものの、2つの税制を使えばかなり税負担は減らせそうで嬉しい発見。

例: Annual Income 150K EUR (適当な数字です)

  • -> Pension: Eligible Income (115K * 0.2) = 23K.
    • 23K * 0.4 = Pension tax relif 9.2 EUR
  • -> SARP: Eligible income 150K * 0.8 = 120K.
    • (120K - 100K) * 0.3 = SARP relief 6K EUR
  • -> Total Tax Relief: 15.2K EUR

よって、だいたい Total income の 10 % も節税することが可能という計算になる。 50 歳までは受け取れない制約があるものの 10% ほどの税制優遇により単純計算で手取り 60% 弱まで持っていけるので、かなり大きい。制度としては日本の確定拠出年金に似ているかもしれない (日本では金融商品が選べたのがよかった。。。)。

来年からは SARP 適用条件が 125K EUR に上がるらしいので(毎年上がっているよう) かなり人を選ぶとは思うけれど、社内で Transfer で日本からアイルランドにくるのは結構おすすめかもしれない。

引っ越し

住んでいた家がダブリン入国時に「とにかく早く住む場所を見つけなければいけない」という状態で探した場所であったため、あまりじっくりと家を選ぶことができなかった。そんなわけで、夫婦ふたりで住むには少し手狭であったため、年末からあたらしい賃貸探しを始めた。 こちらでは敷金礼金がない (deposit はあるもののきれいにしていれば全額返ってくるのが通常) ので、引っ越しをすることによる費用はほぼないのでありがたい。

内見

以下の条件で探しはじめた。

  • 通勤徒歩圏内: 特に妻は自分より勤務開始時間が早いため、会社に近い場所
  • そこそこ BER rating が良さそうな建物: アイルランドでは家が断熱性能で rating されており、新しい家はだいたい C以上 (A が一番良い)
  • 2 Bed room: 在宅をするスペースの確保と、日本から家族が来たときのため

2番目の点は、現在の家が BER exempt という対象外 (歴史的建造物で保護されおり、断熱材が入れられないため) であり、冬場になるとめちゃくちゃ寒いということに気づいたため。暖房を一番強くしてかろうじて耐えられる程度の暖かさだったのも、引っ越しの理由の一つだったかもしれない。

ちなみにダブリンの南側 (Dublin 2, 4, 6, 8…) でこの条件で探すと EUR 2300 が最低ラインという感じで非常に厳しいが、安心感と利便性の観点から選択肢はないので仕方なし。

12月末から Daft.ie と社内の住宅メーリングリストを今回もウォッチし、結果的に社内のメーリングリストに上がっていたオーナーにメールで問い合わせたところ、ラッキーなことに一番乗りで内見の予約を1月頭にいれることができた。

結果的に内見をし、とてもきれいで良さそうだったので、その場で借りたい旨を伝えた。家に入るときには靴をきちんと脱いだりして(日本人なら当たり前ではある)家を丁寧に使うという意思を見せたのが功を奏したのか、すぐに翌日に契約に進んでもらえた。夫婦ともにテック企業で働いているので tenant としての条件が良かった、というのもあるかと思う。

契約のときに家の備え付けの家電のいくつかを交換してくれるとのことだったので、とてもありがたい。 ダブリンでの家さがしは本当に大変であるとどこでも聞くものの、二度の家さがしで両方とも一回目の内見ですんなりと決まってしまったので勤務先と家主さんとのご縁に圧倒的感謝。

準備

入居日は日曜だったのだけれど、家主さんのご厚意により前日の土曜日に引き渡しと運搬を実施しても良いとのこと。

引っ越し業者に依頼するには物が少ないかなあと考えていたので引越しの方法は以下の二つを検討した。

  • 自分でレンタカーかカーシェアを使う
  • タクシー

現居の家主さんに聞くと、「デカいタクシーで行けるよ」と教えてくれたので、タクシー引っ越しなど日本ではしたことがないが、この作戦で行くことに。特にカーシェア、レンタカーは家から30分くらいは歩かないといけないので、それならもうタクシーでいいかなというのもあった。

日本から郵送してきた荷物の箱が余っていた(3箱)が、流石に足りないと思ったので amazon で追加で大きめの箱を5箱購入した。

頑張って箱詰めをしたら、思いの外全箱使い切ってちょっとヒヤヒヤ。もっと少ないかと思っていた。

iPhone 16 f/1.6 1/94s ISO 125 26mm

当日 (1)

この週は妻がオンコール担当だったのでシフト終了後の昼過ぎから運搬開始。一日で運びきれる気がしなかったので、2日に分けて運搬をすることにした。 妻はオンコール業務がだいぶヘビーそうでめちゃくちゃ疲れ果てていたのに、10キロくらいする箱を三階の部屋から階段で何往復もして運ぶのを手伝ってもらってしまったので申し訳ない。

運び出した荷物たち
iPhone 16 f/1.6 1/50s ISO 100 26mm
運び出した荷物たち

アイルランドの古い家はこの家のように階段しかなかったりするので、結構不便。

Freenow というアプリがアイルランドのメジャーな uber みたいなやつで、これを使ってタクシーを依頼した。

8人XLタクシーを指定したところまさかの一人目のドライバーが承諾して貰うことができた。運転手さんはとても親切で、take your time と言って一緒に荷物を車に乗せるのを手伝ってくれた、ありがたい。

新居で家主さんと落ち合って鍵の引渡しをしてその日は元の家に戻った。

当日 (2)

この日も妻はオンコールで忙しくこの日で脅威の7連勤。だいぶグロッキーそうにしていたが、シフト終了後の13時過ぎから荷物の運搬を開始。

昨日よりもやたら重く、昨日のうちにもっと運び出していれば良かった、と強く後悔した。

Freenow で XL 8名指定で昨日と同様に依頼を開始したものの、全員のドライバーにキャンセルされ、同じドライバーへのリクエストを、3巡くらいしたところで諦めた。

仕方なく7人指定し下げたものの、リクエストドライバーは変わらず、6名に下げたら、少し小さめであるが許諾してくれたドライバーがいた…!危機一髪。

昨日のドライバーはめちゃくちゃ親切だっただけだったんだなという気づきを得た。

一度で荷物が乗り切らなかったので妻だけ新居で待っててもらって、自分は二往復した。親切なドライバーさんで助かった…

結果的に合計タクシー2.5往復で片道14ユーロくらいだったと思うので、トータルの引越し費用は70ユーロ前後。引越しの金額にしては、めちゃくちゃ安いが日本でやったら完全にマナー違反だなと思った。(まあアイルランドでもマナー違反かもしれないが事前に引越しで利用するということは伝えているので…)

空っぽの家:半年しかすまなかったけど、しみじみ
iPhone 16 f/1.6 1/430s ISO 64 26mm
空っぽの家:半年しかすまなかったけど、しみじみ
iPhone 16 f/1.6 1/2141s ISO 50 26mm
iPhone 16 f/1.6 1/100s ISO 80 26mm

その夜は同じくこちらのテック企業でソフトウェアエンジニアをしている日本の方のお家にお邪魔して、ご馳走を振舞ってもらってしまった。何もかも美味しくて、めちゃくちゃ感動してしまった。

特に牡蠣とステーキが日本で食べたものよりも美味しく、アイルランドの生鮮食品の底力を初めて感じた。

iPhone 16 f/1.6 1/50s ISO 100 32mm

あまりにも美味しかったので翌週2週連続で自分たちでもステーキを買って食べた。ありがとうございました🙇‍♂️

熟成ステーキ
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熟成ステーキ
iPhone 16 f/1.6 1/50s ISO 250 26mm

Utility

アイルランドは水道代無料なので水道契約周りは何もなかった。

電気とガスは基本的に一つの会社でまとめて契約できるので、退去後にカスタマーサービスに電話して以前の家の契約を閉じることができた。

新しい家での電気ガス契約も同様にオーナーさんに確認したところ自分で新規契約が必要らしかったので、カスタマーサービスに電話をして契約をした。

こちらでは自分で契約/解約時にガス電気のメーター(meter reading) を伝える必要なあるので、管理人さんにガス電気装置がある場所を開けてもらって確認をした、初めての経験。

ネットは契約を次の家に持ち越すことができたので引越し前と同じ Virgin media を利用中。特に問題なく安定している。

引越しの感想

終わってみると意外になんとかなったなという感想。運搬がいちばんの懸念だったものの、優しいタクシー運転手さんに恵まれて感謝である。

これ以上高い家賃は払いたくないので、次引っ越すときは家の購入か、他の国に移動するときかなあと考えている。

新しい家はとても快適で、築浅最高!

合計費用

後日 deposit は全額帰ってきたので、短期解約に関わる400ユーロくらいだけが引越しで生じた新たな費用だった。あとはタクシー代で合計500ユーロくらいの出費で収まったかと思う。